三陸沿岸の冬の味覚・マダラの刺し網漁が最盛期を迎えている。宮城県石巻市の石巻魚市場などには連日、白子や卵を抱えて丸々としたマダラが水揚げされている。
宮城県女川町の漁業須田信一郎さん(68)は15日早朝、長男直喜さん(38)、次男信也さん(36)と小型漁船で出漁。水深70~100メートルに仕掛けた網に掛かったマダラを次々と引き上げ、約400匹を水揚げした。
信也さんは「まずまずの豊漁。手間は掛かるが、たくさん捕れるのはやはりうれしい」と話した。
マダラの刺し網漁は1月がピーク。昨年は、宮城県沖で捕れたマダラから国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された影響で、1月半ばまで出荷が制限された。ことしは豊漁で、価格が高い雄でも石巻魚市場で1キロ当たり約170円と、例年より安値で取引されているという。