イオン傘下のマックスバリュ東北(秋田市)とイオンは10日、マックスバリュ東北とイオンリテール東北カンパニー(仙台市)が経営統合することで基本合意したと発表した。現時点で経営統合の方法は未定。今後はイオンを交えた3社で協議し、2020年3月までの統合完了を目指す。
マックスバリュ東北は青森、岩手、秋田、山形4県で95店舗を展開する。単体の売上高は18年2月期で1034億円。東北カンパニーは6県で56店舗を展開している。
人口減少や少子高齢化が加速する秋田を地盤としているマックスバリュ東北には成長戦略を描きにくい事情がある一方、東北カンパニーは大消費地の仙台を拠点とする。
統合により地域密着の食品スーパー事業を営むマックスバリュ東北と、衣食住にわたる幅広い商品を扱う東北カンパニーの強みを融合し、スケールメリットの創出を目指す。2社は「東北での市場シェアナンバー1を目指す」と話した。
イオンは10日、全国の食品スーパー事業を再編し、北海道、東北、東海中部、近畿、中四国、九州の6ブロックにそれぞれ複数ある事業会社を経営統合すると発表した。地域ごとの事業戦略を明確にし、効率化も進める。
イオンは別ブランドや別事業体が乱立しており、非効率との指摘が出ていた。地域の特性に合った経営をするために、複数の会社にまたがっていた事業を統合し、物流の効率化なども進める。
経営統合の方法は吸収合併や新たに中間持ち株会社をつくって傘下に事業会社をぶら下げるなど地域ごとに異なる。経営統合の時期も地域ごとに異なるが、全国で20年3月までに終える見通しだ。