マツコ「スポーツ界はもう限界」

日本体操協会は8月15日、女子体操の宮川紗江選手に対し、指導する速見佑斗コーチが繰り返し殴るなどの暴力行為を行っていたとし、速水コーチを無期限の登録抹消処分にしたと発表した。だが、宮川選手は「私は速見コーチに対して、パワハラされたと感じていません」と被害を否定。問題はますます複雑化していきそうだ。

8月27日に放送された『5時に夢中!』(MX系)でもこの件に触れ、マツコ・デラックスさんが日本の根本にあるスポーツへの意識について語った。(文:石川祐介)

「スポーツに限んないけどね、古いジジイ達っていうのは」

マツコさんは「この真相はわからないけど」と前置きをし、

「最近はあとからあとからスポーツの問題が出てくるじゃない?もう限界が来てるんだと思う。古い日本のスポーツを取り巻くやり方っていうのが」

と従来のやり方では限界があるとコメント。「一個一個に対処するっていうよりは、権限持った人が大鉈振るわないと」と、根本から改善する必要があると話した。

「甲子園とかみんないっぱい問題点知ってるわけじゃん? 高野連の問題点とか。だけれども、始まっちゃうと『やっぱり高校野球は素晴らしい』って、何事もなかったかのようにしちゃうわけじゃない」
「一方で、わかっているのに『面白いから』って言って見て見ぬふりして、こういうところだけガーって騒ぐのって、一緒な気がするんだよね」

問題点が明確であり、それが広く認知されていても、いつしかその問題から目を背け、風化させてしまう構図が今の日本にはあると指摘した。

そして、「スポーツに限んないけどね、古いジジイ達っていうのは」と古い人間が実権を握っているため、改善がなかなか進まないと話し、「あと何年くらいしたら全員死ぬのかね」と毒づいた。

決勝戦の視聴率は20%超 大会前は熱中症問題で騒いでいたのに……

大阪桐蔭高校の優勝で幕を閉じた第100回全国高校野球選手権記念大会。準優勝した秋田県の公立校・金足農業高校の躍進に感動した人は多くいるのではないだろうか。

ただ、地方大会で多くの応援団や選手が熱中症になり、炎天下の中で大会を開催することに疑問の声が多く上がった。主催の朝日新聞社や日本高校野球連盟へのバッシングも相次いだ。

しかし、大会が始まってしまえば、球場は連日多くの高校野球ファンが詰めかけ、決勝戦の視聴率も平日昼間の開始にもかかわらず関東圏で20%越えを記録するなど、大会前に熱中症の問題で騒いでいたことなど忘れてしまうほどの大盛り上がりを見せた。

ただ、第100回があれば第101回大会もある。来年、急に気温が下がり、熱中症で倒れる人がいなくなるなんてことは考えられない。来年も熱中症で倒れる人が多く出て、「ナイターでやれ」「ドームでやれ」と一時的に声を上げ、大会が始まればピタリと声は止み、猛暑の中懸命にプレーする選手に心を打たれるのだろう。

マツコさんの言うように、一過性のブームで終わらせるのではなく、大会が終わった今こそ、今後の大会運営を見据えた意見を出す時だ。そうすることが、高校野球だけでなく様々なスポーツの問題を解決するキッカケになるはずだ。また、そうしなければ、腰が重く頭の固い”ジジイ”達は何もしてくれない。

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