マツダがEVを本格投入方針、取引先と1・5兆円投資へ…社長「価値を創造したい」

マツダは22日、2028~30年に電気自動車(EV)を本格投入すると発表した。電動化を加速するため、取引先と合わせて30年までに1兆5000億円規模の投資を予定する。販売台数に占めるEVの割合を30年時点で25~40%まで引き上げる目標も打ち出した。

 EV向け電池は、新たに中国系の車載電池大手エンビジョンAESCグループから調達する。国内メーカーからの調達も継続する予定で、早期に安定して確保できる体制を整える。

 EVの基幹部品の一つで、モーターやインバーターなどを組み合わせた駆動装置の開発も本格的に始める。半導体大手のロームと契約を結んだほか、既存の取引先と合弁会社を設けた。強みとする内燃機関(エンジン)の製造で培ったノウハウを生かし、駆動装置の内製化を急ぐ。

 丸本明社長は記者会見で「電池を最高効率で使い切る技術の開発など、EV専用車でもマツダらしい価値を創造したい」と語った。EVの投入地域は、急成長を遂げている中国などを視野に入れている。

 脱炭素の流れを背景に、EVを巡る自動車大手の競争は激しくなっている。トヨタ自動車は30年までに電動化へ4兆円を投資する方針。ホンダも電動化やソフトウェアなどに5兆円を投じ、30年までにEV30車種を投入する計画を掲げる。

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