マメジカ希少種、ベトナムで30年ぶりに発見 絶滅危惧された有蹄類

(CNN)小型のシカのような姿をした有蹄類「マメジカ」の希少種の写真が約30年ぶりにベトナムで撮影され、絶滅を危惧していた関係者を安堵(あんど)させている。研究チームが11日の科学誌ネイチャー・エコロジー&エボリューションに発表した。

マメジカはひづめを持つ有蹄類の世界最小種として知られ、体重は4.5キロほどとウサギほどの大きさ。今回見つかった希少種は、ベトナムとロシアの研究チームが25年以上前、ハンターから死骸を入手したのを最後に目撃情報が途絶えていた。

しかし、ベトナム南部沿岸のニャチャン近郊でマメジカを見たという地元住民やハンターがいることから、野生生物保護の非営利組織(NGO)、グローバル・ワイルドライフ・コンサベーション(GWC)の研究者チームがそうした証言をもとにカメラを設置。5カ月にわたって観察を続けた結果、マメジカの写真275枚を撮影することに成功した。

さらに29台のカメラを同じ場所に設置したところ、5カ月間でマメジカの写真1881枚を撮影できた。

このマメジカの一種は生息地の減少や野生生物の違法取引を目的とした狩猟のために個体数が激減した。研究者は「この種はあまりに長い間、想像の中にしか存在しないと思われてきた」「存在が確認された今、再び失わないための第一歩として、保護対策の確立を急ぐ」とコメントしている。

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