マンションの雪かきで転倒・骨折 管理組合に賠償命令、仙台地裁

仙台市泉区のマンションの凍結した駐車場で転び、けがをしたのは管理組合が除雪をしていなかったためとして、住民の50代女性が治療費や慰謝料など約260万円の損害賠償を求めた訴訟で、仙台地裁は25日、管理組合に約50万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 佐藤久貴裁判官は、組合と住民との駐車場使用契約に基づき、住民が駐車場で車を駐めたり移動したりできるようにする義務は組合が負い「転倒防止のための安全配慮義務も負っていたと認めるのが相当」と指摘。組合が事故の起きやすい時間や気温、危険を減らす歩き方などを周知する義務を怠ったと結論付けた。

 組合に除雪や除氷の義務があったとする女性側の主張については、事故当時の積雪が約10センチと少なく、車の移動に支障がなかったことなどを理由に退けた。

 判決によると、女性は2018年1月、積雪があったマンションの駐車場で、雪かきをしようとして転倒して左脚を骨折し、2度の手術を受けた。

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