マンション管理組合：シェアハウス化禁止の仮処分申請

東京都港区麻布十番の分譲マンションを巡り、７階フロア（８３平方メートル）を８人用シェアハウスとして貸し出すのは「住人の共同の利益に反する」として、管理組合は２２日、フロアを所有する東京・日本橋の不動産業者を相手取り、使用禁止を求める仮処分を東京地裁に申請した。マンションのシェアハウス化を巡る司法判断が初めて示されることになる。
　申立書によると、業者は今年６月の組合側への改築工事申請時に５室を設けるとしていたにもかかわらず、７月末までに８室（各７．２平方メートル）に小分けする工事を強行。一部の窓を開かないようにしたり、玄関のドアノブを勝手に交換するなど申請にない工事を実施したほか、用途も「社員寮」と偽っていた。組合側は「不特定多数を入居させればトラブルが起きる可能性が高く、マンション全体の平穏な利用を害する」と主張している。
　業者は「全て弁護士に任せている。取材は受けない」としている。【加藤隆寛】