首都圏で新築マンションの販売が堅調な中、不動産会社の間ではVR=バーチャル・リアリティの技術を駆使して物件の魅力を売り込もうという動きが広がっています。
このうち、大手の不動産会社、野村不動産が、東京・江東区に建築中のマンションはまだ基礎部分の工事の段階ですが、VRなどの技術を使った特殊なゴーグルをかけて工事現場を見ると、完成後の15階建てのマンションが浮かび上がって見えてきます。
部屋の高さや周辺の建物との位置関係などを視覚的に確認できるため好評だということで、週末には多くの家族連れなどが工事現場に足を運んでいるということです。
また、別のゴーグルを使えばエントランスのようすや上層階からの景色も眺めることができ、部屋を購入したあとの暮らしをイメージしやすくしているということです。
一方、東京・港区に本社がある不動産会社は、リフォームを計画している練馬区にある物件を売り込もうとVRの技術を活用しています。まだ、リフォームがされる前の物件でも、特殊なゴーグルを通して見るとリフォーム後の部屋の様子を確認できるほか、壁紙の色などを好みに応じて変えて見ることもできるということです。
不動産会社、コスモスイニシア池袋営業所の河本沙弥加所長は「間取りの図面だけではイメージが沸きづらいという声が多くあった。VRを使って事前に部屋の様子を見てもらって納得して購入してもらいたい」と話していました。