国内女子ゴルフツアーの「放映権」の帰属をめぐる対立から、2019年の開催中止が発表された「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」を主催する宮城テレビ放送は26日付で、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)に対して開催を前提に再交渉するよう申し入れた。
LPGAは財源確保やインターネット放送の実施のためとして放映権の一括管理を主張し、各大会の主催者と交渉。今月18日、「日本テレビが降り、合意に至らなかった」(小林浩美LPGA会長)とし、日テレ系列局が主催する「KKT杯バンテリンレディス」、「中京テレビ・ブリヂストンレディス」、「ミヤギテレビ杯」の開催中止を発表した。
宮城テレビ放送は「LPGAとは主に放映権の帰属に関して見解の相違があり、確認すべき内容が多く残っていたが一方的に協議を打ち切られ、開催中止と発表された。非常に残念で遺憾」と反発。また、70人を超える女子プロ選手が連名で、大会継続を求める「お願い状」を25日付で3大会の主催者に郵送した。
これを受け、宮城テレビ放送は「ミヤギテレビ杯を開催する意思に変わりはない。大会の継続を求める選手のみなさんからの声を重く受け止めた」(広報部)とし、LPGAとの再交渉を決めた。
同大会は1973年に始まり、昨年まで46回開催された。2006年には当時高校生の宮里藍さんが30年ぶりのアマチュア優勝を飾り、その後の女子ゴルフブームに火を着ける舞台となった。11年に発生した東日本大震災以降は、収益の一部などを県に寄付し復興を支援している。
女子選手の「お願い状」には「被災者の方々を少しでも元気づけられるプレーを見せたい」などと記されていたという。