ムネリン、MLB公式サイトの一面ジャック。ライバル選手にも“ハグ”される愛されぶり

 今季でメジャーリーグ3年目を迎え、米スポーツ界屈指の“変な外人”キャラを確立したムネリンこと川崎宗則が、またしても米球界を爆笑させた。
 6月のメジャー昇格以来、トロント・ブルージェイズのレギュラー格として攻守に渡り活躍している川崎。マイナーで迎えた自身の33歳の誕生日には、奇妙なバースデイダンスも披露し話題になった(http://nikkan-spa.jp/655971)。
 持ち前の“愛されキャラ”を遺憾なく発揮したのは、自身初となるサードを守った現地22日のボストン・レッドソックス戦。出塁して三塁まで進んだ相手主砲デービッド・オルティスが、サードベース上で川崎を突然“ハグ”。この微笑ましいシーンはMLB公式サイトをはじめ各メディアで紹介された。
⇒【画像】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=686712
◆「僕はリトル・パピ」
 190センチ、110キロを超える巨体から“ビッグ・パピ”の愛称を持ちメジャー通算450本塁打を誇るオルティスと、体重70キロ代の川崎。まるで親子くらい体格が違う二人は昨年、一緒に食事に出掛けたこともあるという仲だ。
 トロントの地元メディア『トロント・サン』は後日、オルティスと川崎それぞれにインタビューを実施。「彼には一晩中笑わせてもらったよ」と語るオルティスに対し、川崎は「彼はビッグ・パピ(オルティスの愛称)だけど、僕はリトル・パピ」と宣言。さらに川崎は、唐突に「アイ・ラブ・マイケル・ジョーダン」と切り出し、なぜかジョーダンの名言「Just play. Have fun. Enjoy the game」を連発した。
⇒【動画】http://www.youtube.com/watch?v=3Di2_EM3zCg
 昨年5月にサヨナラヒットを打った際のヒーローインタビューで「アイム・ジャパニーズ!!!!」と絶叫して以来、川崎のインタビューはメジャーリーグ名物となっている。
 上達してはいるものの、たどたどしい英語、コミカルなボディランゲージ、カメラ目線で繰り出すウィンク、自ら「ジャパニーズ・マイケル・ジャクソン」と称するダンス……そのすべてが、言葉の壁を超えて野球ファンやメディア関係者、チームメイト、さらにはライバルたちの心をも掴んでいる。
 レッドソックスの地元メディア『Boston.com』は、「メジャーリーグの全ての選手は、ムネノリ・カワサキのようにインタビューに答えるべきだ」と題した記事を配信。インタビューの度にファンを楽しませてくれる川崎の存在を「新鮮な空気を吸うようだ」と称している。
 メディアと選手がフラットな関係を築く傾向があるアメリカでも、川崎ほどサービス精神を惜しみなく発揮する選手は稀。川崎がウケているのは、単に“変な外人”というのではなく、あくまで人格の素晴らしさ故だろう。
 ブルージェイズは現在、21年ぶりのプレーオフ進出に向けて好調なシーズンを送っている。フィールド内外でチームを盛り上げるムネリンからは今後も目が離せない!
<取材・文/スポカルラボ>
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