メガマウス標本 世界初公開へ 鴨川シーワールド

鴨川市の鴨川シーワールドは6日、昨年5月に館山沖で見つかった雌のメガマウスザメの全身骨格標本を報道陣に公開した。世界でも135例しか捕獲例がない「幻のサメ」で、同標本の作製は世界初。謎多き生態を解明する上で重要な標本で、きょう7日に一般公開される。

 標本は、重要文化財の保存修理などに携わる「吉田生物研究所」(京都市)と、サメの生態学を専門とする北海道大学の仲谷一宏名誉教授が共同で製作。同研究所によると、骨に含まれる水分をろう状のアルコールに置き換える「プラスティネーション」という技術を駆使し、約7カ月で完成させたという。

 昨年5月22日に館山市洲崎沖の定置網で見つかったメガマウスザメは全長約5・4メートル。同標本ではその大きさを再現した。最大で幅約70センチにもなるという大きな口で餌を食べる様子も再現されており、迫力あるサメの姿が楽しめる。

 館内には、世界で初めて見つかったメガマウスザメの卵殻も同時展示。同館の勝俣浩館長は「生きた姿をイメージできるような標本に仕上がった。ぜひ見に来てほしい」と話している。

 8日午後0時半からは、同館マリンシアターで仲谷名誉教授によるメガマウスザメの特別講演が開かれるほか、同日に限り、標本に直接触れられるよう柵を取り除く。入園料は大人2800円、子ども1400円、65歳以上2200円。問い合わせは同館(電話)04(7093)4803。

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