モズクや緑茶、「新型コロナ予防効果」に合理性なし 消費者庁がネット広告に改善要請

消費者庁は6月5日、新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、ネット広告などで予防効果を標ぼうする健康食品(サプリメント)や除菌スプレーを販売している35事業者に対し、景品表示法の優良誤認表示などの規定に違反するおそれが高いとして改善要請を行ったと発表した。SNSなどを通じて一般消費者に注意喚起も行っている。

 「モズクの力、新型コロナ肺炎感染を予防」「茶カテキンでコロナ予防を!!」などとうたう健康食品31商品、「新型コロナウイルスを瞬間破壊!」「全てのコロナウイルス近縁のウイルスに対して、不活性化が期待できることが類推できます」などと表示していた除菌、抗菌スプレー7商品が対象になった。

 消費者庁では新型コロナウイルスについては特性が明らかではなく、現段階では客観性と合理性を欠くと指摘。景品表示法の優良誤認表示などの規定に違反するおそれが高いとして改善要請を行った。これらの事業者が出店しているオンラインショッピングモールの運営事業者に対しても改善に向けて協力を要請した。

 消費者庁は3月10日と同月27日にも新型コロナウイルス対策をうたう健康食品やマイナスイオン発生器、空間除菌剤など64事業者の87商品に対して改善を要請。これまでに全ての表示が改善したとしている。

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