ヤフー、メルカリ対抗「PayPayフリマ」今秋から提供へ PayPayユーザーに特典付与

ヤフーは6月28日、フリマアプリ「PayPayフリマ」と通販サイト「PayPayモール」を今秋から提供すると発表した。既存の「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」とは別のサービスとして運営する。詳細は未定だが、モバイル決済サービス「PayPay」のユーザー向けに特典やキャンペーンを用意し、競合のメルカリなどと差別化する。

 PayPayフリマは個人間の取引のみに絞り、個人・法人を問わず出品できるヤフオク!とすみ分ける。ただ、ヤフオク!の商品のうち、個人ユーザーの出品物や、オークション形式ではないもの(固定価格)は、PayPayフリマ上でも閲覧・取引できるようにし「商品が豊富にある状態でサービスを始める」という。

 決済ではPayPay以外のサービスも使えるが、PayPayユーザーには特典を用意。累計登録者数700万人以上のPayPayユーザーを取り込む。

 経済産業省によると、2018年の国内フリマアプリ市場規模は6392億円(前年は4835億円)と急拡大。一方、ネットオークション市場規模は1兆133億円(同1兆38億円)と、規模は大きいものの成長は鈍化している(PDF)。ヤフーは、オークション事業とは別にフリマ事業を抱えることで、収益基盤を強化する。

 通販サイト「PayPayモール」は10月に立ち上げる予定。Yahoo!ショッピングと比べて「より高い安全基準などを満たしたストアのみを出店させる」という。PayPayフリマと同様、PayPayユーザーを優遇する施策も予定している。

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