ユニクロ、ヒートテック販売目標は1億枚

 カジュアル衣料大手のユニクロは25日、秋冬向け高機能肌着「ヒートテック」の今シーズンの新商品を、商品開発のパートナーである東レと共同で発表した。発売9年目の今期は、男性用には消臭機能を付加、女性用は軽量化して保湿効果を高めた。節電意識の高まりも追い風に、国内外あわせて昨年比25%増の1億枚の販売を目指す。
 「毎年こんなに進化した服があったでしょうか。ユニクロと東レは小売りを革新した」
 同日の会見に出席したファーストリテイリングの柳井正会長兼社長はこう切り出し、ヒートテックの衰えぬ人気と今期の目標達成に自信を見せた。
 男性用新商品は、繊維に特殊加工を施すことで衣服についたにおいのもとを吸着、中和する。女性用は、使用する4種の繊維のうち2種の混紡糸を保温性を保ちながら細くすることで10%軽量化し、化粧品にも使われる乳清(ホエイ)を繊維に練り込んで保湿機能を高めた。 夏場のクールビズ同様、冬場も節電意識が高まることが予想され、会見ではヒートテックを着用して暖房の設定温度を下げれば消費電力の削減が見込まれることも紹介された。
 ただ、株安や円高による経済環境の悪化から消費者心理が冷え込むことも懸念されており、冬のウォームビズ商戦に対しては「去年以上の努力をしないと厳しい」(柳井会長兼社長)との見方を示した。

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