ユニクロがシルクとカシミヤを価格破壊 1000円台から、世界で量販態勢へ

 ファーストリテイリングが運営する「ユニクロ」は30日、シルクとカシミヤを使った衣料品を今年から日本を含めた世界14の国と地域で販売すると発表した。一部店舗で高額商品を扱うのではなく、1000円台の価格帯から商品を用意し、世界で量販する。
 これまでは素材の希少性から一部店舗でしか取り扱っていなかったが、シルク、カシミヤとも素材の相場安や生産の効率化により、世界展開が可能となったという。高品質の天然素材の新商品を武器に、新たな需要を開拓する。
 ユニクロがシルク商品を全世界展開するのは初めて。中国で作られるシルクのうち全体の10%未満しかない高級品を使用し、防縮加工を施して手洗いを可能にした。今年は女性向けにブラウスなど18アイテム、約90色柄(価格は1990円~5990円)を展開する。
 一方、カシミヤ商品は素材の相場安で、昨年の同様の商品に比べ3~4割安い価格設定にした。新商品では編み目を小さくすることで毛玉ができにくい仕様に改良し、色柄を大胆にしたものなどバリエーションを拡大。男性と女性向けのVネックセーターなど42アイテム、330色柄(価格は1500円~9990円)を用意した。
 ファーストリテイリングの国井圭浩グループ上席執行役員は「これまでシルクやカシミヤを着たことない人にも手軽に試してもらい、新たな客層を広げたい」と新商品投入の狙いを説明。シルク商品で160万点、カシミヤ商品で590万点の年間販売を目指す。

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