ユーザーに聞く「本当に使える格安スマホ」ランキング 1位は

スマホの月額料金が大手携帯電話事業者(キャリア)よりやや安くなるため、着実に利用者が増えつつある格安SIM。ユーザーが通信速度や料金、サポート体制に満足しているのはどのブランドなのだろうか。ベンチャー企業のENECHANGE(東京都千代田区)が調査結果を発表した。

調査では主要9ブランドを対象に、月額料金、通信速度、通信の安定性、サポート体制、キャンペーン・特典――など8項目をそれぞれ5点満点で採点。平均値を算出してランキング化した。

●トップはmineo

その結果、トップはケイ・オプティコムが運営するMVNO(仮想移動体通信事業者)「mineo」(4.04点)だった。mineoは運営側とユーザーが密接なコミュニケーションを取る独自性の高い戦略を採用しており、他のユーザーや運営側と交流できるコミュニティーサイト「マイネ王」などを運営している点が特徴だ。

項目別では、月額料金(4.54点)、通話料金(3.76点)、夜の通信速度(同)などの評価が高かった。「今までより格段に安くなった」「他のユーザーとパケットをシェアできる点が便利」「チャットで運営側に質問でき、助かる」――といった感想も集まった。

ただ、昼の通信速度(3.2点)はやや低評価。ユーザーからは「昼はつながらなさすぎる」「使えない時間がありすぎる」といった厳しい意見も出た。ENECHANGEは「使う時間やシーンを考えて選ぶとよさそうだ」と分析している。

●2位は「BIGLOBEモバイル」

2位は、ビッグローブが運営するMVNO「BIGLOBEモバイル」(3.86点)。月額税別480円を支払うと、YouTube、AbemaTV、Apple Music、AWAなどの動画・音楽ストリーミングサービスのデータ通信量をカウントしないプラン「エンタメフリー・オプション」が支持されている。

項目別では、通話料金(4.18点)、昼の通信速度(3.76点)、通信の安定性(3.74点)などが高評価だった。主な口コミは「サポートがしっかりしている」「3枚のSIMを契約しているが、以前利用していた回線1本分よりも安い」など。「通信速度が遅い」との指摘も一部みられた。

ENECHANGEは「通信速度には多少の不満はあれど、全体で見るとおおむね満足できている利用者がほとんどだ」と分析している。

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「本当に使える格安スマホ」ランキング(=ENECHANGE調べ)

●3位は「OCN モバイル ONE」

3位は、NTTコミュニケーションが提供するMVNO「OCN モバイル ONE」(3.84点)。データ容量を1カ月単位ではなく1日単位で選択できるプランを設けている点が特徴だ。

項目別の得点は「通話料金」(4.18点)、「月額料金」(3.88点)が高評価だったが、「キャンペーン・特典」(3.16点)、「サポート体制」(3.38点)はやや伸び悩んだ。

口コミでは「『OCN光』のユーザーは200円割引される点がよい」「おおむね満足」などの意見もあったが、「コールセンターの方の対応が悪い。他社への乗り換えを検討中」などと厳しい意見も出た。

●楽天モバイルは4位、サブブランドには厳しい評価

4位は楽天モバイル(3.82点)。通話料金(4.38点)などの評価が高く、「楽天ポイントで支払える」「端末とセットで購入できる」と、価格の安さが支持されていた。

5位はUQ mobile(3.80点)、6位はイオンモバイルとLINEモバイル(ともに3.70点)、7位はDMM mobile、8位はY!mobile(3.54点)――となり、大手キャリアのサブブランドがやや苦戦する結果となった。

UQ mobileは、「都会では問題なく使えると聞いているが、自分が暮らしている田舎では速度面が厳しい」と、地方・都会での通信速度の差を指摘する声が出た。

Y!mobileは全体的にやや評価が低く、3点以下を付けた人が9ブランドの中で最も多い46.0%に上った。「サービス内容が不満だ」と答えた人も最多の16.0%だった。

調査は2018年6月1~8日にかけて、15~69歳の格安SIMユーザーを対象に実施。450サンプルの回答を得た。

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