歌手の松任谷由実(57)が10、11日の2日間、仙台市の仙台サンプラザホールで全国ツアーのファイナル公演を行った。
4月から展開した全国40都市全73公演でツアーの締めくくりとともに、東日本大震災の影響で中止となった公演のリベンジにもなった。
ステージでは、震災復興支援のチャリティーとして企画された、観客がコーラスで参加する「春よ、来い」の新バージョンのレコーディングも行われた。復興への願いを込めたユーミンと、両日合わせて4000人のファンの感動の大合唱が会場に響いた。
仙台公演は、当初4月29、30日に同所で開催予だったが、震災で会場施設に被害が出たため中止に。“リベンジ公演”と被災地の観客との合唱企画は、ユーミンのたっての希望で実現した。
ユーミンは「ひとつの恋が終わるとき」から歌い始め、「少しだけ片想い」などと続け、ファンの熱烈な声援と拍手に「日本中を回って、やっとここにたどり着きました。みなさんの春が早く来ますように!」などとあいさつした。
アンコールを含めて全24曲のライブ。「春よ、来い」の大合唱はステージのラストで行われた。同曲は1994年のNHK連続小説「春よ、来い」の主題歌。今回の企画は、おなじみのヒット曲を通じて、音楽配信での収益を被災地に寄付する目的もあった。
配信企画の第1弾は5月に、延べ3000人のファンがインターネットを通じてコーラスの録音に参加、同18日から配信された。仙台でのレコーディングは“秋版”として実施。録音された音源は「(みんなの)春よ、来い~2011年秋編」のタイトルで今月30日から配信される。