家電量販大手のヨドバシホールディングス(HD、東京)は29日、仙台市宮城野区のJR仙台駅東口に建設した複合商業ビル「ヨドバシ仙台第1ビル」と合わせて整備したペデストリアンデッキなどを企業版ふるさと納税を活用し、仙台市に寄付した。寄付総額は約21億6000万円分に上るという。
寄付したのはペデストリアンデッキのほか、(1)第1ビルと既存のヨドバシ仙台第2ビルの3階部分をつなぐ歩行者専用デッキ(2)第2ビル前の地上と専用デッキを結ぶエスカレーター(3)第1ビル前の高速バスターミナル-など。
駅東口のペデストリアンデッキの面積は1・4倍の計1400平方メートルに広がる。駅東口の住民や企業でつくる「仙台駅東まちづくり協議会」から拡張の要望があり、ヨドバシHDが整備と寄付を市に申し出た。
29日に現地であった記念式典で、ヨドバシHDの藤沢昭和社長は「地元の皆さんに喜んでもらえるようにしたい。カメラや家電製品の品ぞろえを豊富にする」とあいさつ。郡和子市長は「東北の玄関口のにぎわいづくりと交流人口の拡大、駅を起点とする都心の回遊性向上に期待する」と語った。
ヨドバシカメラマルチメディア仙台の第2ビル内での営業は30日まで。第1ビルが開業する6月2日に第1ビル内でリニューアルオープンする。