ヨーカドー仙台泉店、閉店見直し 震災後売り上げ好調

 セブン&アイ・ホールディングスは2012年中の閉店を検討していた傘下のイトーヨーカドー仙台泉店(仙台市泉区)について、閉店の見直しを含めた再検討に入った。東日本大震災後の好調な売り上げなどを考慮したとみられる。
 セブン&アイの村田紀敏社長が4日の記者会見で「復興に貢献するため東北の閉鎖計画は見直したい」と述べた。具体的な対象店舗は明らかにしなかった。同社広報センターは河北新報社の取材に「結論は出していないが、仙台泉店も東北全体と同様に対応を見直す必要がある」と話した。
 仙台泉店は12年6月末で店舗建物を所有する住友商事との賃貸契約が切れる予定。このためセブン&アイ側は閉店も視野に関係者と協議を続けていた。震災後の同店の状況について広報センターは「復旧需要などで地元での支持が非常に高まっている」としている。
 セブン&アイはこの日、2011年3~8月期連結決算を発表。本業のもうけを示す営業利益は前年同期比25.9%増の1501億円で過去最高となり、東北で展開する食品スーパーのヨークベニマルも営業利益が2.4倍となった。
 売上高は7.9%減の2兆3572億円。純利益は震災による店舗の被災などで234億円の特別損失を計上し、15.4%減の527億円だった。12年2月期の通期業績予想は、純利益を7月に見込んだ1050億円から1270億円へと上方修正した。

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