ヨークベニマル出店加速 福島・宮城に2年で25店

ヨークベニマルは地元福島県内と、仙台圏を中心とする宮城県内への出店を加速させる。仙台市青葉区のJR仙山線愛子駅近くに「仙台愛子店」を23日オープンするのをはじめ、今期(今年3月~2013年2月)に両県で12店、来期(13年3月~14年2月)に13店を出す予定。同社としては過去最多の年間10店を上回る出店ペースとなる。
 宮城県内では山形市に本社のあるヤマザワが県北、県南への進出を始め、盛岡市本社のジョイスが10月末に仙台市泉区に県内1号店を出す計画。ベニマルの出店強化で、スーパー業界の競争が一段と激しくなりそうだ。
 ベニマルの今期の出店は福島県内が中心、来期は仙台圏が中心になる。仙台愛子店以外の具体的な場所は明らかにしていない。投資額は25店で計約200億円を見込む。
 同社によると、食品市場でのシェアは本社のある郡山市が28%を占めるものの、福島県全体は18%、仙台圏は8%にとどまり、さらなる拡大に向けて新規出店が必要と判断した。
 ベニマルは東日本大震災による津波で石巻市の2店舗が被災。福島第1原発事故の避難指示区域内の5店を含む計7店舗の営業を再開できておらず、新規出店による店舗網の維持・拡大を図る狙いもある。
 同社は「仙台圏などでは震災による被災者の流入で人口が増加している。シェア拡大の余地は十分にあり、震災後の復興需要を取り込んでいきたい」としている。
 23日開店の仙台愛子店は同社としては177店舗目で、売り場面積は標準規模の1990平方メートル。他社出店を見込む隣接地約2300平方メートルを含めショッピングセンター「ヨークタウン仙台愛子」となる予定。

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