総務省が、特例を除いて認めてこなかったラジオ局同士の合併・統合をめぐる規制を大幅に緩和する方針を固めたことが4日、分かった。事実上、合併などを解禁する見通しだ。ラジオ局は広告収入が落ち込み、経営難で破綻するケースも出ており、規制緩和でラジオ局減少を防ぎたい考えだ。
4日午後に発表する省令改正案に盛り込む。総務相の諮問機関である電波監理審議会で議論した上で、6月下旬の施行を目指す。
都道府県単位で設けられた同じ放送エリアのラジオ局同士が合併して、複数のチャンネルを展開することなどを想定している。合併が解禁されれば、各局の経営難打開に向けた再編の動きにつながりそうだ。
放送行政の基本原則「マスメディア集中排除原則」は、特定企業が複数の放送局を支配することを防ぐため、株式の保有比率に制限を設けるなどルールを定めている。ただ、破綻したラジオ局の救済などは特例で合併を認めていた。