ラスク販売のシベール、山梨の食品会社に事業譲渡

民事再生手続き中の洋菓子メーカー、シベール(山形市)は3日、山梨県中央市の食品製造会社ASフーズをスポンサーに選び、同社が新たに設立する子会社に事業を譲渡すると発表した。譲渡額の9億5千万円を債務の弁済に充てる。新会社はシベールのブランドと従業員の雇用を引き継ぎ、これまで通り全店舗の営業を続ける。

 シベールは支援企業の候補として、名古屋市のパン・菓子メーカーなどとも交渉してきたが、ASフーズがシベールのブランド維持を約束し、譲渡額でも折り合ったことから事業譲渡の契約を結んだ。

 ASフーズは平成19年10月設立。ゼリーや和菓子などの製造、販売を手掛け、山梨のほか青森や茨城、長野県にも工場がある。

 シベールは主力商品であるラスクの売り上げが低迷し、今年1月に民事再生法の適用を申請。山形地裁が2月に民事再生手続きの開始を決定した。負債総額は約19億6千万円。

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