ラッキーボトル 大吟醸かも 新潟・山形地震の混乱で銘柄不明の日本酒に特製ラベル

新潟・山形地震で被災した山形県鶴岡市大山地区の酒蔵を支援しようと、山形県内の温泉旅館の若手経営者らでつくる県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部などは22日、地震の影響で銘柄が分からなくなった日本酒200本程度に特製ラベルを付け、「ラッキーボトル」として県内の旅館などで取り扱いを始める。
 ラッキーボトルの中身は渡會(わたらい)本店と羽根田酒造の特別純米、純米吟醸、純米大吟醸酒などの5種類のいずれか。地震時に瓶詰めされていたが、出荷前のためラベルが貼られておらず、揺れによる混乱で判別できなくなった。
 価格は一升瓶一律3000円(税別)。感謝の気持ちを込め、庄内地方の方言で「すみません」「ありがとう」の意味がある「もっけだの」に「鶴岡」をデザインしたラベルを付ける。大山地区の酒店で22日から順次販売する予定だ。
 銘柄は分かるが、地震で王冠がへこんだ日本酒も「もっけだの鶴岡 王冠」とのステッカーを貼り、地震を乗り越えた縁起の良いお酒として販売する。
 2種類の酒は、鶴岡、尾花沢など県内5市13カ所の温泉旅館でも22日夕から宿泊者向けに提供する。
 青年部副部長で鶴岡市のつかさや旅館代表社員の庄司丈彦さん(39)は「震災を乗り越えたお酒をきっかけに鶴岡に興味を持ってもらえればうれしい。観光客が増えて復興にもつながってほしい」と話している。

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