女子サッカーのU―19(19歳以下)日本代表、宮城・常盤木学園高3年のFW京川舞、MF仲田歩夢が今季、なでしこリーグのINAC神戸でプレーする。チームは国際サッカー連盟(FIFA)が女子世界年間最優秀選手に選んだMF沢穂希を擁し、昨季のリーグ戦を無敗で制した強豪。トップリーグ最強のチームに飛び込む2人は世界を見据え、さらなる成長を誓っている。
京川は161センチ、52キロ、茨城県小美玉市出身。相手DF裏へ抜ける技術と高い得点能力が光る。仲田は161センチ、53キロ。山梨県山梨市出身で、スピードを生かしたドリブルと左足の正確なクロスが武器だ。
INAC入りについて京川は「サッカーに集中できる環境でレベルアップできる」、仲田も「早くチームでサッカーがしたい」と意気込む。
2人は高校3年間、阿部由晴監督のもとで心身を鍛え、大きく成長。2年生の時には、全日本女子選手権で、沢が当時在籍していた日テレベレーザをPK戦で下す大金星を挙げた。
京川は「冷静にプレーすることを学んだ」と言い、仲田は「積極的に攻撃を仕掛けられるようになった」と振り返る。阿部監督も「サッカーの質は大きく伸びた。トップの技を盗んでさらに成長できる」と期待を寄せる。
チームへの合流は、今月下旬のスペイン合宿から。沢をはじめFW川澄奈穂美や常盤木学園高OGのMF田中明日菜ら、日本代表が多数いるチーム内の競争は激しいが、レギュラー取りに意欲を見せる。
今夏行われるロンドン五輪のメンバー入りも期待される。「途中出場からでも結果を残してチャンスをつかむ」と京川。仲田も「試合に出て自分のプレーができれば可能性はある」と語る。