日本生産性本部が3日発表した「レジャー白書」によると、2010年の余暇市場は消費者の節約志向を反映し前年比2.1%減の67兆9750億円と、2年連続で70兆円割れした。
部門別では、興行収入で史上最高を更新中の映画や、家電エコポイントの恩恵を受けたテレビが牽引(けんいん)し趣味・創作部門が前年比6.3%増。観光・行楽部門も東京ディズニーリゾートが好調で1.0%増だった。
一方、ランニングや自転車ブームは続いているものの、スポーツ部門は1.4%減。娯楽部門はパチンコやテレビゲーム市場が大きく縮小して4.7%減だった。
10年の余暇活動参加人口で1位は、6290万人で前年と同じ「ドライブ」。高速道路値下げの恩恵を受けたが、関連支出や宿泊増には波及していない。2位も昨年と同じ「国内観光旅行」で6150万人、3位は「外食」で6040万人だった。前年より順位を上げたのは、5位(前年6位)の「動物園、植物園、水族館、博物館」と、13位(同16位)の「学習・調べもの」。「はやぶさ」帰還後の科学ブームが奏功した。
調査は今年1月、インターネットで実施し、全国15~79歳の男女3728人から回答を得た。東日本大震災の影響は織り込んでおらず、「レジャーも巨大な衝撃を受けトレンドの一部は修正を余儀なくされる」とみている。