ロックで被災地の今伝える 野外フェス開催へ

宮城県亘理町の若者グループが9日、東日本大震災で大きな被害が出た同町荒浜地区で初の野外ロックフェスティバルを催す。23組が出演し、音楽を通じて被災地への誘客を図るとともに、復興の現状を広く発信する。

「荒浜ロックフェス2015」に出演を予定するのは、仙台市出身のシンガー・ソングライター伊東洋平さん、男性アコースティックデュオ「ひまり」、丸森町 在住のポップスユニット「Tae-chu」、県内のご当地アイドルユニット「フレグランス」ら。開催趣旨に賛同し、いずれも無償で出演する。
被災した8店が3月に開業した亘理町荒浜にぎわい回廊商店街と周辺を会場に、2カ所のステージでライブを行う。各店の出店のほか、炭火焼きのスペースも置き、バーベキューと音楽を楽しむことができる。プロによるライブペインティングも予定する。
ロックフェスは、町の活性化に向けて活動する団体「スタンドアップ亘理」の加藤正純代表(33)が企画。加藤さんの呼び掛けで集まった30代以下の10人ほどが実行委員会を組織して準備を進めている。
荒浜地区は震災の津波被害の影響で、多くの客でにぎわった海水浴場も休止が続く。実行委員長を担う加藤さんは「震災前の海水浴場は、家族や友人との夏のレ ジャーに欠かせない場所だった。復活するまでの間、少しでも海水浴の気分を演出し、被災地への誘客につなげたい」と語る。
「復興をアピールするため今後もフェスを継続したい。ビーチで開くのが夢」と、加藤さんらは運営資金も募っている。連絡先は加藤さん080(6044)0296。

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