【ベルリン時事】欧州安保協力機構(OSCE)は13日、ロシア軍のウクライナ侵攻に伴う違法行為に関する調査報告書を、国際機関として初めて公表した。 【図解】ウクライナとロシアの戦力比較 OSCEはこの中で、ロシア軍による南東部マリウポリの産科病院と劇場への攻撃を「戦争犯罪」だと断定した。 報告書は3月9日の産院攻撃に関し、ロシアのものを除く全ての情報源によれば、病院であることを明確に認識できたと指摘。一連の情報は、病院で当時医療業務が行われていたことも示していると述べ、攻撃について「明確な国際人道法違反で、責任者は戦争犯罪を行った」と結論付けた。 ウクライナの精鋭部隊「アゾフ大隊」の拠点だったとするロシアの主張に関しては、ロシア側が証拠とする画像の矛盾などを理由に退けた。女性や子供が避難していた劇場への空爆も「国際人道法の重大な違反の可能性が非常に高く、命令者や実行者は戦争犯罪を行った」と断じた。