首都圏を中心に食品スーパーを展開する「オーケー」(横浜市)は31日、仙台市青葉区一番町4丁目の「オーケー一番町店」を閉店させる。建物の老朽化が理由。1961年7月に開店以来、市中心部のスーパーとして59年間営業した。
同社によると、同店は別会社の東京スーパーマーケットが開店させた。オーケーが71年、東京スーパーマーケットを吸収合併し、オーケー一番町店と名前を変えた。
売り場面積約700平方メートルに食料品、日用品など約8900品をそろえた。繁華街が近く、客の6割を占めた飲食店向けに、酒類や酒の割り材を充実させた。
50年以上通う青葉区の主婦本郷勝子さん(81)は「家族で(同じビルにあった)長崎屋でラーメンを食べ、オーケーに買い物に来たことが懐かしい。一番町に出掛けると必ず立ち寄っていたので、なくなるのは寂しい」と語った。
佐藤一郎店長は「東日本大震災翌日に弁当やパンを提供し、地域のお客さまの手助けができたことは印象深い。長年にわたり、ご愛顧いただいたことに感謝したい」と話した。
オーケーは仙台市内に3店舗あったが、2011年に長町店(太白区)、16年に原町店(宮城野区)を閉店した。同社によると、東北への出店予定はない。