一般・大学男子はアイリスオーヤマが初V 河北レガッタ

ボートの第21回河北レガッタ2000最終日は24日、登米市の宮城県長沼ボート場(2000メートル、8レーン)で男女16種目の決勝が行われた。
 一般・大学男子ダブルスカルはアイリスオーヤマ(大元英照、須田貴浩)が初優勝。高校女子シングルスカルは佐藤美奈子(岩手・山田)が頂点に立った。40歳以上で争われる壮年男子ナックルフォアは、仙台艇友会一発会が制した。
◎大元・須田組、圧巻レース
 日本トップクラスの実力を持つ大元英照と須田貴浩ペアが、2位を34秒以上も引き離す圧巻のレースを見せた。スタートから飛び出すと、圧倒的なスピードで、ぐんぐん差を広げた。
 2人が組んでのレースはことし初めて。「タイムや順位より、(2人の)こぐタイミングなどがチェックできたことがよかった」と31歳の須田。27歳の大元も「調子は悪くなかった。互いに合わせるところが確認できた」と冷静に振り返った。
 2006年、大元が仙台大4年の時に須田とペアを組んだ。同年のアジア選手権で優勝。08年から全日本選手権で3連覇を果たすなど、国内外の多くの舞台で表彰台に上ってきた。
 2人でロンドン五輪出場を目指していたが、昨年8月、大元が練習中に左肩を脱臼。須田は西村光生(NTT東日本東京、仙台大出)と組み、いったんは五輪出場を決めたが、ことし4月に行われた代表選考の再レースで敗れ、五輪を逃した。須田は大元との久々の実戦に「やっぱり一番やりやすい」と笑みを浮かべた。
 2人は男子かじなしクオドルプルの日本代表に選出され、8月の世界選手権(ブルガリア)に臨む。「今は世界選手権での優勝に全力を尽くす」と須田。大元は「16年のリオデジャネイロ五輪を目指し、もう一度頑張りたい」と力強く語った。
 大元は179センチ、70キロ、塩釜市出身。須田は181センチ、73キロ、石巻市出身。(大友利幸)
<佐藤、思い通りのレース運び>
 高校女子シングルスカルを制した佐藤(岩手・山田)は「負けられないという気持ちを前面に出せた」と、思い通りのレース運びに笑顔を見せた。
 前日のタイムトライアルはスタートに失敗し、2番目のタイムに終わった。決勝では全神経を集中し、「いいスタートを切れた」。出だしから飛び出すとリードを広げ、2位に8秒47差をつけて圧勝した。
 ダブルスカルが専門だが、「他の種目も経験したい」とシングルスカルに出場した。ダブルスカルで臨むインターハイでは「終盤のスタミナ切れなど課題を克服し、決勝に進出したい」と語った。

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