七北田川河口、県が年内整備の方針 検討組織、月内設置

 県議会は6日、大震災対策調査特別委員会を開き、県震災復興計画案を審議した。大津波と9月の台風15号で連続被災した仙台市宮城野区の七北田川河口部の護岸施設について、県は年内にも整備方針をまとめる考えを明らかにした。
 海洋工学、環境の専門家や地元住民でつくる検討組織を月内に設置し、蒲生干潟への影響などを考慮した治水対策の協議を始める。
 七北田川河口部では、蒲生地区の仮堤防が台風15号による増水で決壊。委員から「堤防補強は台風前に行う予定だったはず。人災との指摘もある」とただされたのに対し、橋本潔土木部長は「工事が遅れ申し訳ない」と陳謝し、早急に補強する考えを示した。
 復興庁の本部機能を東京に置くとする政府方針をめぐり、村井嘉浩知事は、「被災地に権限、財源を集めるべきだ」と指摘した委員に同調。「被災地、とりわけ大きな被害を受けた宮城県に置くべきだ」と述べた。
 防災教育を担う教職員を2012年度から全公立学校に配置する県教委方針も取り上げられ、小林伸一教育長は、震災時に各校が直面した課題や対応を近く調査する意向を表明した。高校に防災関連学科の設置を求めた提案に対しては「他県の例をみて検討したい」と語るにとどまった。

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