三大祭り、いずれも人出減少 東北の夏、震災の影重く

仙台七夕まつりが8日、3日間の日程を終え、青森ねぶた祭(2~7日)、秋田・竿燈まつり(3~6日)と続いたことしの東北三大祭りが全て閉幕した。東日本大震災の影響で団体ツアーが不振だったこともあって人出はいずれも減少したが、個人客の下支えにより極端な落ち込みは避けられた。
 仙台七夕の人出(8日午後9時現在)は約199万8000人で、平成に入って2番目に多かった昨年より32万4000人減った。過去10年の平均(約218万人)を約18万2000人下回ったものの、主催のまつり協賛会の予想を24万8000人上回った。
 協賛会は「心配されたほどの激減でなく、ほっとしている。被災地応援のため、首都圏から訪れる個人客が予想以上に多かった」と話す。
 竿燈は130万人で5万人減。昨年が全日程平日だったこともあるが、週末に当たった5日は前年と同数、6日はわずかに上回る人出となった。まつり実行委は「各メディアが東北を応援してPRしてくれた。特に最終日は近年にない盛り上がりだった」と喜ぶ。
 一方、ねぶたは31万人減の266万人となり、2年連続で300万人を割り込んだ。5、6日もそれぞれ10万人、8万人減ったのが響き、盛り返せなかった。事務局の青森観光コンベンション協会は「震災で三大祭りを巡る団体のバスツアーの募集が遅れたり、一部が中止になったりしたのが痛かった」と説明する。

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