三菱自動車は14日、軽自動車をベースにした商用バンの電気自動車(EV)を来年末に発売する方針を明らかにした。価格は200万円以下を目指す。15日から、ヤマト運輸と共同で商用EVの実証走行試験を開始し、実用化に向けた走行データなどを集める。
三菱自動車の益子修社長が14日、ヤマト運輸との実証走行試験の開始式で明らかにした。益子社長は「働く車のEV化が次のステップだ。軽商用EVを2011年末までに届けられるよう開発している。できるだけ早く年間1万台の販売を目指したい」と述べた。
販売予定の軽商用EVの走行距離は乗用車のEV「アイ・ミーブ」より短い100キロとする計画で、その分、価格を補助金込みで200万円以下に抑えたい考えだ。
実証車両は、軽商用バン「ミニキャブバン」にアイ・ミーブのバッテリーやモーターなどを搭載した。来年末に発売する商用EVバンのベースになる予定で、試験で得た走行データなどを開発に生かす。
EVは走行距離や充電インフラが普及の課題となっているが、一定の地域内で移動する事業者向けの商用バンのニーズは高いと期待されている。このため、これまで2012年度中としていたEVバンの発売時期を前倒しすることにした。