東日本大震災で被災した学校の花壇再生プログラムに取り組む三菱UFJフィナンシャル・グループの役職員約40人が12日、宮城県名取市の下増田小(児童373人)で校庭の畑整備などのボランティア活動を行った。
傘下の銀行や証券会社の社員らが、自主的に参加した。三菱UFJの平野信行副社長は作業前のあいさつで「復興は緒についたばかり。被災地支援では、資金面だけでなく実際に汗を流すことも大切だ」と呼び掛けた。
津波で浸水した校庭の畑をスコップで整地したほか、木々が流失した校門脇にツツジ20本を、校舎前のプランター60鉢にパンジーの苗を、それぞれ植えた。
三菱東京UFJ銀行宮崎台支店(川崎市)の郷原美帆さん(38)は「子どもたちが、少しでも明るい気持ちを取り戻すお手伝いになれば、うれしい」と話した。
同校は津波で校庭や校舎の一部が浸水し、自宅に戻るなどした児童5人が犠牲になった。狩野茂校長は「畑は震災前同様に学習活動で利用したい」と語った。
三菱UFJは、日本ユネスコ協会連盟(東京)と震災孤児への奨学金給付などの支援を展開する。花壇再生もその一環で、県内では気仙沼市の2校に続き今回が3校目。