三菱UFJ銀行が、2年以上利用のない「不稼働口座」に管理手数料を課す検討をしていることが5日、わかった。新規に銀行口座を開設する人が対象で、2020年10月以降、年間で税別1200円の手数料を取る案が浮上している。
今後、経営会議などで導入の是非を議論する。システム費用などがかさんでおり、手数料を得ることで不稼働口座を減らしたいとの思惑の一方、顧客の反発も予想されるとして内部では反対の声も出ている。
既存の不稼働口座やそれ以外の口座全般への手数料は当面見送る方針だ。三菱UFJ銀は約4000万件の個人口座を保有し、このうち800万件程度が不稼働口座とみられている。
また、三菱UFJ銀はこれまで無料で発行してきた紙の通帳も、新規に口座を開く人から有料にすることを検討している。年間で200円の印紙税や、印刷代などのコストがかかっているためだ。
不稼働口座への手数料では、りそな銀行が2年以上入出金のない口座に年間で税別1200円の手数料を課しているほか、ローソン銀行なども同様に管理手数料を設けている。最大手の三菱UFJ銀が検討を始めたことで、同様の動きが広がる可能性がある。