三越伊勢丹、衣料自ら製造へ…年内にも販売

百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスが、衣料品や靴、雑貨などについて、自らの意向で商品を企画・製造し、販売まで手掛ける製造小売り事業(SPA※)に本格参入することが明らかになった。

国内の市場が縮小する中、メーカーに頼る品ぞろえからの転換を図る。三越伊勢丹の参入で百貨店の事業モデルが大きく変わる可能性がある。

三越伊勢丹幹部が読売新聞の取材に明らかにした。

売り場で得た顧客の詳しい購買情報を新商品の企画に反映させ、より顧客に求められる商品を作り、高級ブランド品との両輪とする。2019年3月期には、 百貨店事業の売上高のうち、SPAによる商品の割合を20~25%に引き上げたい考えだ。現在の事業規模にあてはめると2000億~3000億円となる。

素材の調達から製造、販売までを一貫して手がける体制を整え、年内にも販売を始める見通しだ。実際の製造は国内の複数の工場に委託し、三越伊勢丹の意向に基づく高品質の製品を作る。SPAを担当する専門子会社を16年にも設立することも検討している。

三越伊勢丹は19年3月までに、駅ビルやショッピングセンターなどに中小型店約100店を新規出店する計画で、そこではSPAによる商品を主力としたい考えだ。販売価格は衣料品が1万~2万円、靴は2万円程度を想定する。

最終更新:1月8日(木)7時18分

読売新聞

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