仙台市は、市民が不便に感じる行政サービスをデジタル技術で見直していこうと、「デジタル改善目安箱 サジェストセンダイ」を市ホームページ(HP)に開設した。本年度から3カ年を集中改革期間とする「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進計画」の一環。東北の自治体で同様の取り組みは珍しいという。
HP内にある「みやぎ電子申請サービス」の専用入力フォームを使って、市民から改善できそうな事例の提案を受け付ける。検討結果や途中経過は、2カ月をめどにHPで公表する。
具体的な改善案として市は(1)窓口に来て手書きで申請する手続きのオンライン化(2)公共料金などのスマートフォン決済の導入(3)オープンデータ化の推進-などを想定する。
市は1日に目安箱を開設した。10日までに「電話、はがきに限られているイベントの参加申し込みのオンライン化」「市の給付金の受け取りでマイナンバーにひも付く公金受取口座への入金」といった提案が22件が寄せられた。
郡和子市長は9日の定例記者会見で「市民が『使いづらい』『不便』と日頃感じていることを、使い勝手良く便利になったと実感してもらえるデジタル技術の活用が重要だと思う」と述べ、利用を呼びかけた。
市によると、目安箱を先に開設した福岡市は2023年1月~24年3月に100件超の提案があり、紙による申請のオンライン化、給食費などのコンビニ支払いを実現させた。