ロシアによるウクライナ侵攻の余波で、国内の木材価格が過去最高の水準になっている。戸建ての部材に使われるロシア産の輸入が難しくなるとみて、在庫の確保を急ぐ動きが出ている。急激な円安や原材料高で木材以外の建材も値上がりが進んでおり、不動産マーケットにも影響が及びそうだ。 住宅市場への影響は 専門家はどうみる 日本銀行が公表した3月の統計「企業物価指数」で、「木材」は前年同月より6割近く上昇し、過去最高水準に達した。指数は企業間で取引されるモノの価格水準で、日銀が企業に価格をきくなどして調べたものだ。 木材価格の上昇は、昨年からのコンテナ不足や米国の需要回復などで生じた「ウッドショック」が最大の要因だ。一時の供給不足は和らいだものの、価格が高止まりしているところへ「ウクライナショック」が発生。円安も急激に進んでいるため、価格上昇は4月以降も続くとの予想が多い。 ロシア産の木材は、戸建ての壁や屋根などに広く使われている。木の節が小さく、丈夫で使いやすいとされる。