不用小型家電リサイクル 仙台市、貴金属活用

 仙台市は1日、これまで家庭ごみとして焼却処分されていた使用済みのデジタルカメラや携帯電話などの小型家電を回収し、再資源化する事業を始めた。家電に含まれる金や銀、銅といった貴金属を有効活用し、ごみの減量を進める。
 小型家電リサイクル法に基づく取り組みで、市によると本格的に実施するのは県内で初めて。同日、各区役所や各環境事業所などの公共施設や量販店計21カ所に回収ボックスを設置した。箱の投入口(縦15センチ、横30センチ)に入る長さ30センチ以下のビデオカメラや電卓、小型ゲーム機などが回収対象となる。
 リサイクルの流れは図の通り。市は、市民が回収箱に入れた廃家電を定期的に収集し、認定事業者を通じて中間処理業者や製錬所に運ぶ。
 回収量は年10~15トンの見込み。市内では東日本大震災後、家庭ごみに混入した資源物の割合が急増しており、その減量も目指す。
 市ごみ減量推進課の岩渕千代子課長は「小さな家電だが資源としての可能性は大きい。再資源化を進め、ごみ減量につなげたい」と話す。来年3月までは環境省のモデル事業として国が経費を負担し、同4月から市費で実施するという。
 廃家電は、個人情報を消去し、バッテリーや乾電池、メモリーカードを取り外した上で持ち込む。回収箱は市内のウジエスーパー5店舗、ホーマック2店舗、イオン1店舗の各小売店にもある。連絡先は市ごみ減量推進課022(214)8229。

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