世代別おせち、提案も=「平成最後」の商戦本格化―百貨店

大手百貨店のおせち料理の商戦が10月から本格化している。来年の正月は「平成」で最後とあって、「バブル」や「ゆとり」など平成の30年を振り返られる、世代を意識したおせちが登場。各百貨店とも趣向を凝らし、売り上げ増を目指している。

松屋は、バブル景気を経験した50~60代をターゲットに、トリュフなど高級食材を使った16万2000円のおせちを用意。ゆとり教育を受けたより若い世代向けには、インターネット交流サイト(SNS)を意識した写真映えする彩り豊かな商品を提案した。担当者は「平成の出来事を話題にしながら盛り上がってほしい」と話す。

高島屋は、11月に生誕90周年を迎える故手塚治虫の作品をテーマにしたおせちを販売。「鉄腕アトム」「ブラック・ジャック」など、幅広い世代になじみのあるキャラクターのイラストを使い、「祖父母から孫まで3世代に楽しんでもらいたい」(担当者)としている。

大丸と松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングは「正月三が日を通しておせちを食べる家庭が減っている」とし、ステーキや焼き鳥などを正月用の食材としてそろえた。そごう・西武は、和洋中18種類の中から好みのおせちを選んで組み合わせられるメニューを用意している。

タイトルとURLをコピーしました