世界気象機関(WMO)と欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス(C3S)」は6日、今年6~8月の世界の平均気温が観測史上最も高くなったと発表した。国連のグテーレス事務総長は「気候崩壊が始まった」と危機感を示し、各国の指導者らに温暖化対策の加速を強く促している。
C3Sの分析によると、6~8月の世界の平均気温は16・77度で、平年を0・66度上回った。月別では今年7月の平均気温が16・95度で、観測史上最高を記録。8月は16・82度で、7月に次いで史上2番目に暑くなった。
海面水温も過去に例のない高さが続いており、8月の平均水温は20・98度で、平年を0・55度上回り、過去最高になった。南極の海氷の面積はこの時期としては記録的に小さくなっており、平年を12%下回っているという。
グテーレス氏は6日に発表した声明で、「私たちの気候は、地球のあらゆる場所で起きている異常気象に私たちが対応できる速度を超えて、崩壊しつつある。まだ気候変動による最悪の混乱を避けることはできる。ただし、一刻の猶予もない」と訴えた。