気象庁の地磁気観測所は、太陽フレアの影響で地球の磁場が大きく乱れる「磁気嵐」が、11日未明に発生したと発表した。情報通信研究機構(NICT)は全地球測位システム(GPS)や通信などに影響が出る恐れがあるとして注意を呼びかけている。
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太陽表面での爆発現象「太陽フレア」は9日午前11時ごろに発生。放出されたコロナガスが地球周辺に到来し、11日午前0時14分に大規模な磁気嵐が発生した。
地磁気観測所によると、茨城県石岡市で観測した地磁気の変動幅は、午前9時現在で最大400ナノテスラ(ナノは10億分の1)。平常時は50ナノテスラ程度といい、その後も変動幅は大きくなり、発達を続けている。
米宇宙天気予報センターも、磁気嵐の強さを5段階のうち上から2番目の「G4」とする警報を発表。最大の「G5」に達する可能性もあるとしている。
地球の磁場を激しくかき乱す磁気嵐が起きた影響で、オーロラも発達し、世界各地で空が色鮮やかに染まった。日本でも石川県・能登半島から、淡い赤色の光が夜空に浮かび上がる現象が確認された。