【沈む島の真実 キリバスから】
サンゴ礁の島としては世界最大のクリスマス島。かつては無人島だったが、現在は推定約1万人が住むキリバス第2の“都市”だ。首都・タラワから、フィジー経由で到着したのは15時間後。約200年前、クック船長(英国)がクリスマスイブの日に上陸したことから、この名が付いた。
多くの国民がこの島に期待するのは、タラワで爆発的に増える人口の受け皿としての役割だ。南の島で欠かせない燃料「コプラ」の原料となるヤシの木も茂る。世界中の釣り人のあこがれの地として、大きな観光資源となる可能性を秘めた島でもある。
しかし、同時に大きな問題をはらむ。とにかく、ここへ来る“足”が少ない。同地でロッジを経営するジム・タエキスさん(60)は、「いくら環境が良くても、手段がなければ誰もこられません。最近、また一つロッジが廃業しました…」と心配顔だ。
そして、人口爆発による環境破壊も心配だ。「生かすも殺すも、この国しだい…」(タエキスさん)。キリバスの真実に迫るため、今度はこの島でしばらく暮らすことにした。(キリバス、今泉有美子、写真も)=随時掲載
キリバスからの詳細リポートについては、産経デジタルのインターネットサイト「イザ!」で公開している今泉記者のブログ(http://imaizumim.iza.ne.jp/blog/1/)でもごらんになれます。