南米ペルーの世界遺産、「ナスカの地上絵」について現地調査を続けている山形大学の研究グループが、人間や動物などを描いたとみられる168点の地上絵を新たに発見したと発表しました。
これは、山形大学ナスカ研究所の副所長を務める坂井正人教授の研究グループが、8日、大学で記者会見を開いて発表しました。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221209/K10013917721_2212090100_1209010248_01_04.jpg)
それによりますと、3年前の6月からおととしの2月にかけ、現地の考古学者と共同でAI=人工知能やドローンを活用してナスカの市街地付近などで解析や調査を行った結果、あわせて168点の地上絵が新たに見つかったということです。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221209/K10013917721_2212090101_1209010248_01_05.jpg)
人間やネコ科の動物、それにラクダ科の動物の群れなどを描いたとみられ、中には、長さがおよそ50メートルに達するものもあったということです。
また、これらの地上絵は、近くで見つかった土器などから、紀元前100年ごろからのおよそ400年の間に描かれたとみられるということです。
2004年に調査を始めて以降、研究グループが発見した地上絵は、今回のものをあわせて358点になりました。
坂井教授は「地上絵が描かれた目的は今もよくわかっていない。今後も、AIを活用して地上絵の分布調査や保護活動に取り組み、地上絵が描かれた目的の解明につなげたい」と話していました。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221209/K10013917721_2212090101_1209010248_01_06.jpg)