中古スマートフォンの流通促進を検討している総務省の有識者会議は24日、中古端末を買った利用者に対し、前の持ち主の料金未払いなどを理由に利用制限することを原則禁止する方向性を確認した。高額化するスマホの中古端末の売買を後押しする狙いがあり、今夏にも報告書をまとめる。
総務省がこの日示した論点整理案では、利用者保護の観点から「利用制限が許されるケースは極力限定することが必要ではないか」とした。通信大手が通話や通信を制限できるのは、盗難や不正な契約で端末が入手された場合に限定する方向で検討していく。
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通信大手は、中古端末を買った人が料金を支払っていても、前の持ち主の分割払い滞納や契約に問題があった場合などに端末の利用を制限している。不正入手された端末が、犯罪に利用されるのを防ぐ狙いがある。
通信大手による端末の下取りサービスは、「利用者の認識と査定結果に齟齬(そご)が生じた場合、キャンセル可能とすることが望ましいのではないか」とした。従来は利用者が郵送で申し込んだ下取りは、査定結果が不満でもキャンセルできなかった。通信大手4社は運用を改める方針だ。