先日行われた2011年中国出版権定例会で、中国国家版権局局長は「中国の映画を含む出版物の90パーセントは模倣か複製品である」と発言したそうだ。パクリ大国中国で、ついに国が認めた! しかもその数が非常に多いということで話題になっている。
中国国家版権局とは、中国の知的財産権を管理する国の機構だ。そのトップである柳ヒン傑局長が、先日行われた「2011年中国出版権定例会」で発言が注目されている。
現在、中国では映画を含む出版物が毎年4300部以上世に出ているそうだ。だが、残念なことにその90パーセントがダブリ、パクリ、コピー商品。中国オリジナルは非常に少ないのが現状だ。
柳局長はこの結果から「中国は創作力がまだ低いということが言える。消費者が外国の大作を好むのは、外国作品にはオリジナリティと宣伝力があるためだ」と分析している。かつて世界の最先端を誇った中国が「創作力が低い」と認めるのは苦々しい思いだっただろう。
その原因は文化・娯楽産業が利益追求型になったことだと見られるそうだ。人気作品のパクリなら少ない資本で大きな利益を期待できるということだろう。このような状況を招いてしまったのには中国の知的財産権保護システムがあまり機能していないことも関係していると指摘されている。
柳局長は今後、補助金の投入などで中国のオリジナル作品を応援していきたいと主張している。だが、専門家によると中国の文化芸術の発展のためには、まずは知的財産保護の体制作りが先決だとのことだ。
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