中国の不当な海洋調査に外務省抗議 4時間以上も警告無視

外務省は26日、中国の海洋調査船が25日に長崎県・男女群島付近の東シナ海の排他的経済水域(EEZ、沿岸から約370キロ圏内)で、事前に日本側が認めた水域の外で活動したとして外交ルートで抗議したことを明らかにした。安倍晋三首相は6月に中国の習近平国家主席と会談した際、東シナ海での一方的な活動を自制するよう求めたが、中国側の活発な活動は続いている。

 外務省によると、海上保安庁の巡視船は25日午後3時ごろ、女島の西約120キロの海域で、中国船「業治錚」がワイヤのようなものを海中に入れているのを確認し、無線で警告した。中国船は警告を無視し、4時間以上調査を続けたうえで日中中間線の中国側に立ち去った。

 中国船は、2001年の日中合意に基づき、事前に日中中間線の日本側での調査内容を通報。日本政府も調査を了承していたが、25日は通報した海域の外で活動していた。潮流や海温、海底の地形などを調べていた可能性がある。6月には別の中国船が沖縄県・尖閣諸島付近のEEZ内で、日本側に無断で海洋調査をしていた。

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