中学までの体験の豊かさが思いやり、やる気につながる 青少年調査

国立青少年教育振興機構の調査では、幼少から中学生までに動植物の世話や地域活動、家事手伝いなどの体験をした高校生ほど、思いやりややる気などの意識が高いという結果も出た。自然に触れる体験や家事手伝いなどの教育効果が実証された形だ。
 同機構は、成人と同じように全国の高校2年生2844人を調査。それぞれ体験の多いグループ、中間的なグループ、少ないグループに3分類し、それぞれの意識を集計した。
 「友達の幸せを知ったら、うれしくなる」と答えた高校生は、「動植物の世話」体験が多いグループでは77%だったが、少ないグループは68・9%。また、「何でもチャレンジしたい」と答えた高校生は、地域の子供たちと遊んだ経験が多いグループでは71・2%だったが、少ないグループでは53%だった。
 同機構では、小中学生に対する意識調査も行ったが、その結果、体験豊かな子供の方が携帯電話を持っている割合が1割ほど低いという結果も出た。ただ、高校生では、ほとんど差がなかった。
 一方、自然体験を体験する小中学生は約10年前と比べて減少傾向で、「チョウはトンボなどの昆虫をつかまえた」は59%、「海や川で泳いだ」は70%で平成10年度の調査と比べるとそれぞれ約20ポイント減少した。半面、買い物や掃除などの「お手伝いをいつもする」割合は増加傾向を示した。

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