乾いた田んぼに種もみを直接まく「乾田直播」実証試験に手応え 宮城・大崎で収穫始まる

乾いた田んぼに種もみを直接まく「乾田直播」の普及拡大に向けて、JA全農みやぎが県内8カ所で取り組む実証試験のうち、大崎市古川富長の水田で18日に収穫作業が始まった。

 この日は展示圃2ヘクタールのうち多収品種「つきあかり」の1ヘクタールで実施。4月2日の種まきから順調に推移し、課題の雑草対策も新たに導入した薬剤が効果を示したという。一方、高温の影響か出穂は見込みより10日ほど早い7月末となり、水管理には注意を払った。

 試験に参加する富長生産組合の鈴木正一組合長(76)によると、つきあかりの収穫量は10アール当たり720~780キロを見込み、残る1ヘクタールのササニシキも600キロ弱が期待できるという。

 乾田直播は移植栽培の育苗や代かきといった作業を省ける。今回の展示圃は一昨年の子実トウモロコシ、昨年の大豆に続く3輪作の実証も兼ね、茎や葉のすき込みを行うため肥料は使っていない。鈴木さんは「生育は順調で量もいい。高齢化が進み、労力が省けるのが一番。これからは乾田直播だ」と手応えを語った。

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