五輪エンブレム選考で「国民参画」方針を固める

2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は8日、都内で第7回エンブレム委員会を開き、一般国民が選考の過程に何らかの形で関与する「国民参画」を行う方針を固めた。

白紙撤回となった旧エンブレムの応募総数は104点だったのに対し、参加資格が緩和され、7日に締め切った今回の総数は1万4599点と膨らみ、注目の高さを伺わせた。代表者が18歳以上のグループならば子どもも参加できたため、年齢幅は0歳~107歳となった。

これだけ国民の関心を得たエンブレムだけに同委員長の宮田亮平東京芸大学長は「幅広いご応募、大変ありがたい」と感謝した。そして、宮田氏の肝いりでもあった選考過程での「国民参画」も、委員会の方針として固まった。

ただし、インターネットなどで国民1人ひとりが投票をする形式は「1人1票が担保できない」とし、断念。組織委のホームページで国民の意見を募集し、それをエンブレム委員会の審査に反映させる方向で調整している。

「国民参画」をするには選ばれた数点を公表しなければならない。そのため時期は、来年1月7~9日に行われる「エンブレム委員会での審査」で絞られた3~4作品を、国内・国際商標に登録してからとなるため、来春ごろとなる見通し。

また、旧エンブレムの審査過程が不透明だったことが批判されたため、12月中に行う「デザインの審査」の一部をインターネット中継することも決まった。 撮影の際は、作品が映り込まないように注意する。動画配信は「You Tube」「ニコニコ動画」「USTREAM(ユーストリーム)」で行う予定。

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