被災者支援に取り組む宮城県亘理町のNPO法人「亘理いちごっこ」の新施設が7月1日にオープンする。トレーラーハウスなどを常設し、ヘルシーメニューをそろえたカフェの運営や子育て支援活動などを展開。元気な被災地の姿を全国に発信する。
同町中町東の敷地280平方メートルに、カフェとサロンに使う約35平方メートルのトレーラーハウス2基、プレハブ1棟、ウッドデッキを設置した。被災者らスタッフ12人が働く。
「散歩道」と名付けたカフェは20席。管理栄養士の監修で550キロカロリー、塩分3グラム未満に抑えた定食「散歩道セット」(750円)などを提供する。高齢者らへの配食サービスもする。
サロンにはミニ図書館やリビング、風呂などを設け、全国からのボランティアのゲストルームとして開放する。
子育て支援拠点「子どもサポートセンター」は小学4年~中学生を対象に大学生による学習指導などを行う。全国の中高生が被災地を学ぶ場としても活用する。
整備費は日本政策金融公庫の融資1000万円のほか、全国からの支援などで賄った。
亘理いちごっこは2011年5月に町の集会所を借りて開設。場所を移しながらカフェなどを運営してきた。代表理事の馬場照子さん(53)は「ようやく本当のスタートラインに立てた。健康をアピールして他の飲食店と差別化し、被災地と全国の支援者をつなぐ場に育てたい」と話す。
カフェの営業時間は午前11時~午後4時。月曜定休。連絡先は亘理いちごっこ0223(35)7727。